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「こんだけ言っても、まだ書くか?」

ジョナサンにてプロット作業中、「お隣良いですか」とオジサンが声をかけて来た。断る理由もないのでどうぞというと隣から「うちの娘が使ってるんだけどね」とノートパソコンについて色々聞いてくる。何となく相手をして「明日締め切りなんで済みません」と仕事に集中しようとしたところ、それが良くなかった。オジサンの何かに火をつけた。「俺は小説家じゃないが」と前置きをしてから私が小説家の卵であることを前提で第一回小説講義@ジョナサンが開催される事となった。以下は謎のオジサン語録である。
「『坊ちゃん』を現代版にアレンジしろ。赤シャツを青シャツにすれば良い。誰でも出来る。あれは著作権切れてるから、それで儲けりゃ良いだろう」
「『太陽の季節』に「新」がついてたら俺は買っちゃうね。『新・太陽の季節』良いだろ?」
「だいたいこんな時間にこんなところで書いてる事自体が行けない。一発やりに行け」

メチャクチャでかいオジサンの声に向かいの席に座っていた映像クリエイター系2人組は苦々しくコチラを見ていたが、それは明らかに「お前そのオヤジを黙らせろ」という指令だと思われたが、こっちとしては放っておいても色々喋ってくるので、どうしようもなかったんです。「お前達の気持ちは分かるよ。でもコッチにも色々事情があるんだよ。むしろ助けて」ってアイコンタクトを送り返しましたが全く駄目でした。そんな訳でオジサン語録はまだまだ続くのです。

「賞とか、そんなもん難しくて分からん。ナンパじゃなきゃイカン」
「今19歳くらいのねーちゃんと一発オマンコしてきたけど、毛の向きが横か縦かそう言うのが大事なんだ。そういうので笑っちゃうんだよ」
「汗水たらして働かなきゃ、良いものはかけない」
「2007年、ジョナサンで隣に座ったオッサンのチンコはなかなかのもんだったが、俺のチンコはもっと凄い。90度上を向いてて腹を打つ。どうだ!そう言うところから面白い小説が始まるんだよ。お前の金玉袋の温度は何度だ!」
「お前のそのサンダルは何だ!写真に撮られたらどうする。お前が有名になったとき、そう言えばあの時来ていた人はサンダルだったってなるんだ。どうせなら下駄にしろ。形から入れ!」
「パソコンで感情が書き込めるのか!夏目も川端も紙に書いたんだ。紙に書け!」
「ボットン便所でウンコして跳ね返ってくる。これがリアルだ!それを40とか100文字でトイレ紙に書くそれが小説だ!」
「書こうとするからかけないんだ。日記で良いんだよ。それを後から書き直せば良いんだ」
「誤字脱字なんて気にするな。そんなの編集者が直すもんだ」
「マンコ、チンコ、ウンコ禁止だとふざけるなよなあ?私の恋がどうした?そんなもん知るか、誰が読むかっての」
「ここのウェイトレスのねえちゃん、バツイチで子供もいるのに。全然影がなくて良いだろう。一発オマンコしたいよなあ。見ろよあの尻。こうキューッっとしてて良いよなあ」
「オマンコして一回いくらじゃない。本当に怖いのは子供出来ましたって慰謝料請求してくるオンナだ。英語で言うところのあれだ!気をつけろ暗い夜道と良い女」

英語でいうとこのはオジサンの決め台詞でした。全部日本語でした。オジサンの口からマンコチンコウンコが止まらなくなって来たころには流石に映像系2組も帰り支度を始めていた。だけどオジサン放っておくとドンドン面白い事を言うのです。何だか的確でもの凄く深い事をいっているような気がしてきます。これは心して聞かねばならぬという気分になってきました。

しかし、本当に明日締め切りなので、僕は何とか作業に戻ろうとしました。僕だってやらなきゃいけないことがあるんです。そしたら「お前こんだけ言ってもまだ書くか!パソコンでやってるようじゃ、お前は駄目だ。昔だったら分かりました先輩って、パタンと閉じてだなあ」と、どやされ仕方なく帰る事になりました。僕が帰り支度を始めるとあれだけ荒ぶっていたオジサンも何だか寂しそうになってしまい「外はもう雨止んでるぞ。雨合羽は暑いから脱いで行け。悪かったな。お前良く来るのか。全然会わないよなあ。じゃあまたな」と言いました。時間に余裕のある時に遭遇したいと思います。

何度も「俺は日記は書いてるけど小説家じゃない」と言っていました。しかし、まず堅気ではないと思います。ミステリーの話が良く出てたからそっち系なのでしょうか。「アイツに言ってやったんだよ」的な文脈でゴニョゴニョと小説家っぽい名前をこぼしていましたが、良く聞き取れませんでした。その度に不味いって顔して「こう見えても俺は顔広いんだよ」って言い訳してました。ソフトバンクの紙袋の中から見える封筒には何やら複雑な数式が書きこまれていました、オジサンの職業はなんなんでしょうか。数学者には見えないんです。なかなかのペンだこでしたが、誰なんだろう。ある人に似ていなくもなかったが。。。いや、まさか。ってことで作業にもどります。

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おっさんミステリーだね。
貴重な体験だ。

「お前のそのサンダルは何だ!」は僕も同意見。
「マンコチンコウンコ」→「ソープに行け!」ってことで、ひょっとして北方謙三先生じゃ…。

seri >>
貴重だった。

マブゼ>>
そうそう歴史ミステリー系ね。しかし北方謙三先生ではないと思う。思い当たる人調べてみたけど違った。誰だろう。堅気じゃないけど堅気なオジサンかな。

やー、池袋で呑んでた頃を思い出すなぁ。酔っ払いはときに、真髄を突くんですよ。
「結婚するならな、歩く歩幅のおんなし相手としろ」とかね。

>「結婚するならな、歩く歩幅のおんなし相手としろ」

奥深いですね。

前の彼女に手を引くから目をつぶって歩きたいと言われたことがあります。盲導犬の気分でリードして相手はちゃんとやったんですが、自分はいまいち彼女の事を信用できず、やりませんでした。だって無茶しそうな人だったのです。その数週間後に振られました。

今にして思うとテストだった気がします。結婚スピーチみたいですが、結婚は二人三脚ですよね。その相手ではないと思われた。

今なら目を閉じてでも相手が走るなら一緒に走らねばならぬと思います。帰って来てくれるなら待つってのもありえなく、、、駄目か。

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